四季の中でどの季節が一番好きかと問われたら、
気候も落ち着き過ごしやすくて、
木々も色づき空は高く、美味いものも多く収穫され、
催しも行楽もぐんと多くなるという“秋”を挙げる人が多い。
地域によっちゃあ あっという間に駆け抜ける代物なれど、
それでも、うんざりさせられた真夏の暑さがやっと立ち去り、
一息つけると見回す周囲に、少しずつ寂寥の雰囲気が滲み出し。
黄昏の茜がいやに目に染み、夕暮れ時なぞ妙に人恋しくなる季節でもあり。
街路を行き交う人々も、さほど本格的ではないながらも、
濃色や秋色の上着を暖かそうに羽織っているのを見るにつけ、
雑踏の中でも頭一つ飛び出している青年が、
う~んと何にか気づいたように目を張ってからの、
やわらかな苦笑をこぼして破顔する。
「そろそろ敦くんには
上着を着なさいと注意せねばならない頃合いだねぇ。」
昼間のうちは陽もよく照っての過ごしやすいし、
前線における格闘担当の顔ぶれには、
やたら駆け回りの、途轍もない異能を相手にせねばならない場合ありので、
汗をかくことの方が多かったりもするけれど。
それでも朝晩の港町は結構肌寒い風も吹いて、
うかうかしていると性質の悪い風邪を拾ってしまいかねぬ。
怪我は超回復であっという間に治せる身の虎の子くんだが、
病気の方はそうもいかぬだろうから、
周囲からも養生しなとせっついてやらないと、
「何たって、暑がりなんです寒がりなんですじゃあなく、
頑張って乗り切ったこと何度もありますし、なんて言いようをする子だものね。」
平気だと言っているつもりなのだろうが、
いかんせん、聴く側が洞察力のある者揃いなものだから。
寒くなかったわけじゃあないけれど歯を食いしばって生き延びましたと
十分そう解釈できるぞそれ、なんて。
真実に添うことだろうが、そんな壮絶な真相へあっさり辿り着けてしまう周辺であり。
厳密に言やぁ、耐え抜いて今に至るという順番なこと、
だというに、一度克服できた身だから大丈夫と
心配ご無用とばかり胸を張る困ったちゃんな敦くんだったりし。
「若い頃は代官山から歩いて上野まで通ったもんさねなんて
胸張って語る高齢者さまがたみたいな感覚で居られてはねぇ。」
天然さんだからねぇと
眉尻を下げての困り顔になっても十分華やかな顔容にて
むず痒そうに苦笑する元同僚さんなのへ。
すぐの傍らから、訳知り顔になってんじゃねぇと言いたいか、
不機嫌そうに細い眉をしかめた連れが告げたのが、
「その辺が判るのなら、芥川に もちっと厚手の外套着るように言ってやれ。」
手前が誰より忠告してやるべき相手だろうがと、
牙を剥くよに がなって噛みついた、帽子がお似合いの彼であり。
「今はまだいいが、豪雪降り積む真冬でも
大した重ね着もせず、あのぺらんとしたのだけを着て来やがる。」
それでなくとも気力で支えてる節が大有りで、
異能の稼働にはそれでいいのかも知れないし、並々ならぬ胆力も認めるが、
主人たる自身のやや虚弱な身体を構わぬ性分をなかなか改めないの、
直近の上司として 困った奴だとこぼしたところ、
「ああ、それはしょうがない。」
艶麗なお顔をますますの寂寥に陰らせながらも、
会話の相方が 策は無しと言わんばかり、あっさりすぱりと応じての曰く。
「私も結構 遠回しながら何度も諭したが、重いと体力削られるらしくてね。」
何も綿入りの着ぐるみや花嫁衣装を着込めと言ってるわけじゃあない。
抑も防寒用の衣紋なのだから、もう少し厚手の外套に変えてはどうかと勧めたのだが、
そういう代物となると彼には重さが結構な負担となるらしく、
「あれが重さも着心地も、ついでに“羅生門”の冴えにも最良の型ならしくて。」
私が言っても聞かないのだから、これはもう方向性を変えるしかないんじゃないかな。
君ンところって社内に御大層な研究班も持ってるんだから、
爆弾とか怪しい薬とか 化学方面ばっかじゃなく
素材工学の方もやらせてみたら? 某ヒートテックみたいなさ。
そうさな。それか、カイロ機能内蔵に改造してやった方が早いかも…と。
日頃は目も当てられないほど仲の悪かろイケメンお二人、
珍しいことに意も合ったまま、肩を…足並みをそろえて歩んでおられる。
「…今、言い直したな 」
「流石に肩は並べられないでしょと気が付いたんじゃない?」
「ああ"?」
まあまあ、お二人さん。(笑)
一つ用件へと誘い合わせての、連れ立って歩くほどには知己同士でありながら、
余程に相性が悪いものか、口を開けばちょいと険悪な空気を醸しもする二人連れ。
平日の昼前という時間帯に街路を歩いているところといい、
営業職にしては双方ともに平凡な背広姿でないところといい、
普通一般のサラリーマンではないらしく。
だがだが揃って見目麗しいところが、
たまたま同じ舗道を行き交うこととなったご婦人らの目を引いてやまぬ。
片やは、足元まであろうかという砂色の長外套がようよう映える
180センチ以上はある 均整の取れた長身と、
撫でつけぬまま目許や頬へかかるほど うそりと伸ばした
甘く茶がかった深色の蓬髪頭の、されど妙に印象的な美丈夫様で。
まだそこまでの装いは早くないかという外套を肘近くまで袖まくりしており、
そんな前腕やシャツの襟元から覗く首周りなどへ巻かれた包帯が痛々しいが、
颯爽とした立ち居振る舞いから察するに
さほどの重傷を負っているということもないらしい。
意味深なほど胡散臭いのに、よくよく見やれば目鼻立ちも端正で、
背中も広いし肩幅もあると来て、今時の頼りない若造とは一味違う。
ひょんな間合いで視線が重なりゃ、愛想よく笑って見せる愛嬌もあるため、
そんなちょっかいを掛けられたご婦人が真っ赤になって頬を押さえる。
いかにも人懐っこい人性を装っているものの、
実は元マフィアの幹部様で、
隙の無い周到さや冷酷さでは大人たちさえ舌を巻いた十代を過ごした古巣から、
有望視されつつも得るものはなさそうだからと
それは見事に逐電したことさえ伝説となっているらしき、うら若き策士様。
「サービスたっぷりな描写をどうもvv」
そんな彼の隣をゆく方は、そちらもまたすいぶんと華やかな美貌の持ち主で。
何処の舞台俳優だろかと思うほど、そりゃあ際立った見目をしておいで。
すべらかな白い頬に、表情豊かな口許は瑞々しく、
綺麗な青玻璃の眼をやや尖らせた、
華美のみならず、気安く寄るんじゃねぇと言わんばかり、
揮発性の高そうな性分匂わせる、鋭角的な冷ややかな面立ちだが、
人柄は逆に温かい。
その身を置いている生業がなりわいなだけに、
やや小柄ではあるものの、格闘センスは誰にも引けは取らない超一級で、
眉さえ歪めずの予断なく、痛痒も覚えぬまま人を屠るほど冷徹ではあるものの、
懐へ囲った相手へは惜しみなく情を掛けることも知られており。
少々口利きが荒いものの、粗雑というより
利かん気な腕白がそのまま育ったそれのようなと解釈する方が正しいのかも。
そういう風情でありながら、
養い親からの感化だろうか、風流なあれこれへも通じていて、
情が深いのもそこからか。
やがては重荷にならぬかと案じられてもいる男気のせいか、
時として女性と見紛う妖冶な顔立ちへ
シニカルな笑みもて仁王立ちする威勢は、
誰をも怯ませる ただならない覇気に満ちての存在感のある代物で。
「威圧は物凄いけど所詮は小さなチワワくんだよね。」
「うっせぇなっ、そう思ってんのは手前だけだッ 」
人を舐めるのもいい加減にしとけよと
見るからに不機嫌そうに あっさり煽られているマフィア幹部というのもどうかと…。
そんな風に相変わらずのことながら
ついついちょいと口の悪い言いようで相手を煽っちゃあいるものの、
この顔合わせは太宰の側から召喚かけた代物で。
本来ならば武装探偵社の身内案件。
わざわざポートマフィアの中也に知らせる義理もないし、伝手に困ってもないのだが、
『君との立ち回り先っていうの教えてくれないかな。』
鏡花ちゃんが “朝起きたらもう居なかった”という同居人の敦くん。
何か急な依頼があって呼び出されたか、
でも、自分が気配に気づけなかったほどそぉっと出たなんて不自然だと、
事実確認に一応は社へ出て来て、
そこにも姿がないのを不審に思い、一体何があったのかと国木田に訊いたところで
誰かが呼び出してもなく、彼が出社して来ていないことが判明。
『携帯にも出ない。』
こういう時の奥の手とばかり、電源を切ってはない端末の居場所を探ったところ、
直近の管内の中継局と割り出せたので、
遠くではないのだけが明らかにはなったものの、
『彼が身につけていれば、の話だが。』
『……っ。』
今日に限って定時出勤していた太宰が不吉なことを言い、
だがだがその通りでもあるゆえに、居合わせた調査員らの表情が打ち沈む。
『では、何があったというのだ。』
『判っておればとうに向かっているさ。』
乱歩さんが居れば何とかなったかもしれないが、
生憎と別な依頼の打ち合わせにと
朝一番に社長と共に帝都へ向かったばかり。
『これが貴様なら、またどこかで入水でもしているものだろで済むのだが、』
『酷いなぁ、国木田くん。』
容赦ないなと苦笑するも、生真面目な彼の言いたいことは太宰にも判る。
国木田ほどじゃあないながら、それでも真っ直ぐで真面目な性分をしているあの敦が
徒に皆を案じさせるよな行動をとるだろうか。
急な用が出来たならそれなりの連絡をして来ようし、
非番じゃあないのだから尚更に、許可をと言っても来よう。
___ 連絡さえ出来ないような急変にかかわっているということか?
様々な事件にかかわったとはいえ、
それでもまださほどこの街にも詳しくはなかろうし、
逆にいやぁ 忙しかったのでプライベェトな時間も少なく、
よって個人的な知己も限られる彼だろに。
自分たちの知らぬ行きつけや知己というものが、
幾たりあるのか、いやさ そんなのあるのか?と思うほど、
日頃のあっけらかんとした素直なお顔が浮かぶだけ。
まさかに隠し事をしていようだなんて、
それがほのかに甘酸っぱい分野のことであれ、とんと見当もつかない彼らでもあって。
『…まさかとは思うが、』
そういう方面の知人が 実は一人ほど居なくもない。
ただ、其奴はこんな騒ぎに発展させるよな側杖を食わせるとも思えない。
社外の、しかも裏組織の幹部でありながらも、
そんな自分という存在がいること、
敦くんの生活に影響させない配慮だけは守る男でもあり…といった
何だかんだも今更の、一番親しい知己だからと、
その交際を知る太宰が さりげない風を装って連絡とってみたところ、
彼の元にも行ってはおらず、無理から略取した覚えもないと来て。
『何だ? 敦の身に何かあったのか?』
ああやはり、さすがは多くの部下を率いる幹部であり、
彼一人で連隊クラスの敵陣を一瞬で沈められるとはいえ、
相手が構える策を解析するための洞察力もあろうから。
こう持っていくとそうなることは太宰とて目に見えていた流れだったが、
もしかして小細工構えてもいられない事態だったなら
いっそご参加仰いでいいのかも。
「ったくよ。社員への安全管理が出来てねぇとはな。」
敦が行方不明だとぉ?と、それだけで出先から飛んできた弾丸幹部。
いくら 筆舌に尽くしがたい凄惨な戦いを重ねた末に
戦闘系異能を巧みに操れるよになった頼もしき戦闘担当とはいえ、
表向きにはまだ未成年の少年で、しかもその見目が何とも特異で愛らしい。
凡そ女性に用いられよう描写ながら、
泡雪のように白い肌をし、すべらかでまろい頬に 感情豊かな唇は淡い緋色。
双眸は上等な宝石を思わせるよな透明感をたたえた
紫と琥珀という希少な色彩に煌めき、
まだまだ成長過渡な伸びやかな肢体には中性的な印象が強くってと来て…。
本人に言って聞かせちゃあいないけど、
人身売買関係のリストで違いなく上位にランクインしそうな
好条件が揃い踏みの困った存在でもあるがため、
「判っているさ。
本人もまた危ない目に遭いかねない子でもあるってことはね。」
中也が言わんとしていることは、
元マフィアという自身の経験的な蓄積を引っ張り出さずとも重々承知。
とはいえ、そんな悍ましい条件も
今の敦には楽勝で蹴飛ばせよう代物とも思えるからこそ、
本人の意思を尊重し、伸び伸びと行動させているのであり。
だっていうのに、
「おまけに騙されやすいわ、人を信用しやすいわと来て、
普通一般の凡人どもにでさえ、ひょいってひねられるんじゃあないか?
何だったら手前らからも引き剥がし、
俺の手のうちへ監禁しとこうかと思わんでもねぇんだぜ?」
「……中也、それ本人に言えるのかい?」
きっと思いきり引かれてから
そんな人だとは思ってませんでしたって絶叫付きで逃げ出されちゃうよ?と。
さすがに最後の付け足しは聞き流せないねぇなんて、
わざわざ立ち止まって意見する教育係さんだったりするのだが。
◇◇
中也の言はちょっと大仰だったものの、
各方面から色々と恨みを買っていなくもない武装探偵社の、
しかも前衛格闘担当な少年だけに、
何の連絡もなく、行方が判らなくなったというのは由々しきことと。
依頼の狭間だということもあり、
居合わせたほぼ全員の手が空いていたがため、
国木田と与謝野を留守番に、
太宰や鏡花、賢治に谷崎といった顔ぶれが街へと出てあちこちを探し回っており、
「携帯を持って出たらしいのに、
何の反応もないのが心配ですよね。」
「だよねぇ。」
中也の案じるような格好でその身を捕らえられてでもいて、
連絡できない状況なのだろうか。
時間が刻々と経つうち、そのような嫌な想いが沸き立ってしまってしょうがない。
途方もない軍勢や途轍もない異能でもって 街中を蹂躙したような敵へでも、
それは頼もしく立ち向かい、完膚なきまでと叩き伏せてきた勇者ではあれど。
そのいちいちは決して楽勝な仕儀ではなく、
腕脚を切り落とされてもその場で復活するよな“超回復”という異能の働きがあってなお、
全身ズタボロになりながらの勝利というケースも少なくはなく。
ましてや、と引き合いに出すのはちょっと憚れるものの、
お人よしというものか、ほんの些細な騙し討ちにはあっさり引っ掛かる少年でもあるだけに、
「それは過酷な幼少期を過ごしてきたのだろうに、
何でああも純真無垢なんだろう、敦くんてば。」
太宰や乱歩、与謝野に手玉に取られている様なんて、
……ああいや、その顔ぶれにいじられて太刀打ちできる猛者の方が珍しいので、
いい例えではないかも知れぬか。
それでも、あの堅物な国木田と同類、融通が利かないというか騙されやすいというか。
彼もまたどちらかといや腰が引けてる“へたれ組”の谷崎から
ちょっと同情買っちゃうほどに、毎度の日常の光景として把握されてるほどな辺り…。
「でも、そこが敦さんの良いところですけどね。」
パキーっと笑った賢治くんに、他意がないのは判ってて。
だって そこは自分も、いやいや探偵社の誰もが思っていることだもの、
だからこそ、行方が知れなくなっただなんて心配でしょうがなく。
危害を加えられてる方向ではないにせよ、
連絡できないほどだなんて困っているには違いなかろう、
どんな格好でも彼が傷ついてしまわぬように、
一刻も早く見つけてあげなくちゃと。
大人の背丈はありそうな深さの側溝に出れば、
太宰の捜索ではないが橋の欄干へ駆け寄って身を乗り出しては下を覗いたり、
それは丹念に見回っている彼らであり。
賢治は顔見知りの高齢者へ出会うたび、
これこれこういう人を見ませんでしたか?とやはり丁寧に訊いている。
中には賢治と一緒に居たところを覚えている人もいて、
「ああ、あのちょっと腰の引けてる男の子ね。」
そうね、割と目立つ子だったから見かければ気が付いたと思うんだけどと、
残念ながら今日はまだ見かけてはないとのこと。
足を止めさせてすみません、
もしも見かけたなら自分たちが探していたと伝えてくださいと言い足して。
次はどこへ行ったものだろかと、
商店街を出た辺り、やはり半枯れの側溝のほとりで立ち尽くし、
二人して案じていた丁度そこへ、
「…探偵社。」
決してピンと張られた大きなそれではなかったが、妙に耳まで通る声。
こちらが何者かを知っていての声かけ、しかもいかにも端的なそれへ、
え?と顔を上げ、そちらを見やった谷崎と賢治の二人が、
「…え?」 ×2
髪色はともかく装いまでも、爪先まで黒ずくめのその人物へ、
こちらの二人がついつい速攻で緊張を見せても無理はない。
…というか、賢治の側は不意な声掛けへハッとしただけで、
「あ、ポートマフィアの。」
「〜っ、賢治くん。」
相手が気を損ねぬかも知れぬことも含め、そんな溌剌と口にしちゃあと、
色んな機微ごと蓋するように、慌ててお口を塞ごうとしかかった谷崎だったが、
そんな動作が中途で止まる。というのも、
「……あ。」
トレンチだろうか漆黒の長外套を、
ともすりゃあ死神の衣装のようにその痩躯へと着つけた青年。
ざんばらに刈られた黒髪の、横鬢の髪だけ顎まで伸ばしており。
その毛先が白く抜けているのも特徴的な、
結構印象的な風貌をした、指名手配犯の残虐なマフィア。
かつての国木田がこいつに遭ったらとにかく逃げよと敦少年へ助言した、
魔都ヨコハマきっての殺戮の悪鬼。
外つ国からの強力な侵略者へ向け、共闘構えた経緯などなど、
いろいろあっての現在は停戦状態ではあるが、
そうそう仲睦まじく挨拶交わす間柄じゃあない。
首領直属の遊撃部隊を率いる戦闘隊長、
そんな格づきの異能の男、
残虐な黒獣繰り出す“羅生門”を操る芥川龍之介が、
自分たちへと声をかけてきた恐らくはその要因だろう、
それは小さな存在が、その痩躯へひたりとくっついており。
「…え?」
「もしかしてその…。」
形のいい真ん丸な頭の上、
対になった三角の毛並みのいいお耳がぴこりと立った男の子。
つややかな髪は白銀色で、
ぱちりと見開いた瞳は、紫と琥珀色に分かれた宝石の如く。
誰の足跡もないままの淡雪みたいな色白な頬に、
それはあどけなくもつんと尖った唇がいとけない、
何とも愛らしい風貌の、4,5歳くらいの男の子を連れており。
丁度いい高さだからか、坊やの頭の上へ手のひらを伏せている芥川だが、
そんな扱いへも嫌がらず、
それどころか自分からだろ、しがみついてる感のあるくっつきようといい、
妙に仲のいい二人連れなようにも見えていて。
って、いやいやいやいや、
ツッコミどころが満載なんですけど。うん。
to be continued.(18.10.14.〜)
NEXT→
*また何かややこしいお話を書き始めましたよ、このおばさん。
とりあえず、長い長い前置きから事態の発端まで
辿り着けたところで時間切れでございます。

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